· 

 中医学の五味 ④辛味


中医学の五味 ④辛味


北習志野 オイル整体専門店

アロマサロンカモミールの空志南です。

 

 

 辛味は気を分散させ移動させる効能があります。厳密に言うと中医学の辛味は辛と辣二つの意味があります。葱の臭いで泪が出る、気を上行させる辛味は辛といいますが、とうからしを食べ過ぎると下痢をする。気を下降させる辛味は辣といいます。また、辛味にはもう一つの意味があります。漢方では芳香性があって、刺激のある薬も辛味と呼びます、ここが一般の認識と違います。 例えば、ミカンの皮、その刺激的な香りも辛と呼ばれます。辛味のある薬の特徴として、気を分散させたり、発汗させたりするのが得意です。

 

 生姜を食べると汗をかく。汗をかくことは、外部に発散することです。身体の表面にある邪気を払いだす。例えば、風邪と寒邪は外から身体を襲ってきたら、毛穴は閉じてしまう、体内の熱は外側に通らず、体表の温度が下がり、寒く感じる。中の熱は発散できず、体温が上がり、熱が出る。ということで、風寒風邪を治療するのに一番簡単な方法は、汗をかくことです。 汗をかくことで毛穴が開き、邪気が分散され、風邪が治るのです。 そして、辛味のある薬には、このような作用があります。

 

 また、辛味の生薬は分散するだけでなく、移動することもできます。 動くということは、通過するということです。私たちの身体の中で最も大事な気血は川のように絶え間なく流れていて、止まることがいけません。もし止まれば気の滞りや血の滞りを引き起こします。中医学で気血の滞りは気滞血瘀(きたいけつお)と呼びます。その時冷え、痛み、痺れ、お腹の張りなどの症状が現れる。その時、刺激的な芳香性のある辛味を利用して滞っている気血を流します。例えば、胃腸にガスがたまっている時、さっき話したみかんの皮、生薬の陳皮はよく使われます。それから、生薬の川芎も強い芳香性を持つ辛味の薬です。血行不良による痛み、リュウマチによる痺れ、関節の腫れと痛みに有効です。

 

 以上、汗を散らし、気を動かし、血を活性化させるのは辛味の効能です。臨床では、風寒の風邪や気滞・瘀(お)血(けつ)の治療に辛味のある生薬がよく使われる。