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 中医学の五味 ③甘味


中医学の五味 ③甘味


北習志野 オイル整体専門店

アロマサロンカモミールの空志南です。

 

 

 今日は甘味の効能を解説します。甘味の効能は補う、緩解、解毒、三つがあります。
 まず、補う。所謂足りないものを補足することです。気虚、血虚、陰虚、陽虚、身体のあらゆる虚証は甘味のある薬で補うことができます。気を補う黄耆、血を補う竜眼、陰を補う熟地黄、陽を補う冬(とう)虫(ちゅう)夏草(かそう)は全部甘い味がします。
 次、甘味は緩解、痛み止めの効果もあります。私たちの身体には、突然の腹痛や急な痙攣など、緊急な症状が起こることがあります。 そのとき、甘い薬を使えば、このような非常に緊急性の高い症状を緩和することができます。 例えば、甘草、蜂蜜、キャラメルなどは甘いので、急性の胃痛に効果があり、多くの胃痛持ちの人は、蜂蜜を少し飲むと効果的ですね。 十二指腸潰瘍の治療薬小建中(しょうけんちゅう)湯(とう)には、キャラメルが入っています。また、よく痙攣を起こす人がいますが、これは急に起こるもので、甘草と芍薬の入ったお湯を沸かして飲むと痛みが和らぎ、痙攣を防ぐことができます。
 最後、甘味は解毒にも使えます。 不注意で薬物中毒になると、痙攣、瞳孔(どうこう)収縮(しゅうしゅく)、息切れなどの重大な症状に見舞われることになります。 このような患者さんは目の前にいて、古代の医師たちはどのように解毒し、蘇生(そせい)させたのだろうか。 それは、甘い味のする薬を使うことでした。 例えば、一般的な甘草、緑(りょく)豆(とう)、ナツメはいずれも少し甘く、この3つは解毒作用に優れているので、中毒を起こした後、すぐに甘草と緑豆でスープを作って患者に飲ませる。その後、薬の毒性を消し、患者の回復を促した(うながした)のだそうです。 例えば、トリカブト中毒にも緑豆と甘草を煎じて飲むといいです。
 これらは、それぞれ補う、緩解(かんかい)、解毒が可能な甘い薬の効能です。したがって、虚証、急性症状、中毒などの臨床症状がある場合は、まず甘い薬を使うことを考えるべきです。