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 中医学の五味 ②苦味


中医学の五味 ②苦味


北習志野 オイル整体専門店

アロマサロンカモミールの空志南です。

 

 

 続けて中医学の五味の苦い味について解説します。
 漢方薬の中で苦味を持つ生薬は非常に多いです。例えば黄連、それから野菜の苦瓜も苦いですね。苦い味は主に三つの効能があります。
 一つは瀉火(しゃか)、所謂過剰なエネルギーを取り除き、熱の過剰な状態を改善することです。
黄連以外、生薬の梔子、知母(やまし)も苦いです、イライラして歯が痛い時、黄連と梔子はよく使われています。それから、夏になると、熱のエネルギーは過剰になりやすいです、その時苦瓜はお勧めします。
 二つ目の効能は降逆(こうぎゃく)です。所謂上った気を下げることです。通常、胃の気と肺の気の働きは下に向かうのがスムーズです。胃の気が上がれば、嘔吐(おうと)する。肺気が上向きになると、咳が出る。では、胃の気と肺の気は逆行になったらどうすればいいというと、苦い半夏(はんげ)で胃の気を下げて嘔吐を抑えます。苦杏仁(クキョウニン)、苦いアーモンドを使って肺の気を下げて咳を止めることができます。
 苦味三つ目の効能は燥湿(そうしつ)です。燥湿とは、乾燥や発散の方法で、中焦にある湿を取り除く治療法です。燥湿の治療方法には、苦温燥湿(くおんそうしつ)と苦寒燥湿があります。例えば蒼朮(そうじゅつ)は苦温(おん)の生薬で、苦味は湿を乾燥し、温は寒を散らすので、蒼朮は体内にある寒気と湿邪を逐う(ちくう)ことができます。 また、黄柏(おうばく)は苦寒で、苦味は湿を乾燥し、寒は熱を清めるので、黄柏(おうばく)は湿と熱の邪気を清めることができます。
 要すると、瀉火、咳き止め、嘔吐を止め、湿気を取り除く用の薬はほとんど味は苦いですね。