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「黄帝内経」の朋と友 2020年04月05日


「黄帝内経」の朋と友2020年04月05日



「黄帝内経」の朋と友

2020年04月05日(日)11:51 AM

 朋友(ほうゆう)、中国語で友たちの意味です。日本語でも同じ書き方で同じ意味があります。しかし、古代中国人にとって「朋」と「友」、同じく仲良くしている人を指しているけれど違います。古代中国語では、月部(げつぶ)が付いている漢字は肉に関連があります。「朋」の字を見れば、二人手を繋いて、肉と肉は触れ合っているように見えますね。お互いに身体は触れ合い仕草は夫婦以外、小さい頃一緒に遊んで育てられた子供しかできない、つまり竹馬の朋。何歳までと追求したら、女の子は7歳まで、男の子は8歳まで、厳密に言えば、女の子は6歳まで、男の子は7歳まで。(妊娠10ヶ月は約1年と計算されていますので)それ以降、例え同性でも身体、肉体を触れ合うのはとても無礼な行為だと考えられます。小さい頃の朋は友情が深くて、お互いに本音を吐ける。現代人の我々も共感できるでしょう!

 学校や塾に入ってから作った友たちは「友」と呼ぶ、例えば学友。ここの友は志を同じくする人、同志を特定します。因みに、「昨日の敵は今日の友」という言葉があります。明日になると「今日の友は明日の敵」になる可能性もないではない。だから孔子は「論語」で「朋あり遠方より来たる」の文章に「朋」の字を使いました。特別に小さい頃一緒に育てられた友たちは来たら喜びます。多分「友」だったらそこまで喜ばないかもしれません。

 

 では何で「黄帝内経」を説明する時わざわざ朋と友を区別するというと、古典中国医学は施術者の身体を使って相手の身体を接触する治療法は最高レベルだと思います。つまり現代人の我々はマッサージ、按摩、推拿、トリートメントなど機械ではなくオールハンドでの治療法です。「黄帝内経」では「按蹻」といいます。按は手偏で、手を使う施術法で、蹻は足で施術する方法です。香港式のマッサージはお客様の背中の上に立って足で踏む施術も蹻といいます。針、灸、薬などを使う治療法は全て仲介物を通して治療する方法ですので、「按蹻」と比べられないです。そう考えると、古代中国では「按蹻」をする人はお医者さんで、誰でも簡単にできる仕事ではなくて、特別な修行が必要です。