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踊り&調香 2016年09月25日


踊り&調香2016年09月25日



踊り&調香

2016年09月25日(日)7:38 PM

 昨日、Lineグループで島田先生調香の話題を続いて自分の感想を語りたいです。最近調香と踊りの共通点は益々多く感じました。全く関係ない二つの分野に見えますが、一緒にやると相乗効果も見つかりました。

 

 

 

 まず、踊りと調香の共通点

何かを表現するための作品です

ダンスでも香でもそれぞれのエピソードを持っていて、必ず何かを表現したい、何かを語りたいための存在です。それは作品の魂とも言えるでしょう。魂がない踊りはただのラジオ体操みたい、観客を感動させることができない。魂がない香もただの匂い、上手く調和できたらトイレの消臭でも、ルームスプレーでも都合よく使えますが、何も考えずに下手に作ったらゴミにしかならない。

 

上達するまで時間がかかります。

 上手く踊るために二つのポイントがあります、一つ目は上手く身体を使うこと。二つ目は正しく音楽を使うこと。豊かに表現するため、身体を柔らかく伸ばす、同じポーズを長時間にキープするため筋力をつける、音感とリズム感を養うのは一日二日で出来ることではないです。バレリーナはポアントを履くまで最低2年をかかって身体を作らなければならない。調香もそうです。先日世界有名な調香師の一人から調香についてある話を伺いました。まずは香を一つ一つ覚えて、その後この香と別の香の組み合わせの香りを覚えていく・・・・・・よく考えたら、たくさんの香りを全部脳にインプットし、長期記憶になるまで、膨大な時間がかかる作業です。嗅覚も疲れやすい器官だし、鼻を休ませて香りを記憶することも、複数の香りを融合して割と安定的な香りになるまで、それも時間がかかることです。

 

継続が必要です。

 昔真面目にダンスをしていた時、週に2回のレッスンと毎日最低1時間の自主練習、このような生活は6年間続きました。たまに体調が悪い時2,3日だけ自主練習がサボったら、靭帯はゴムのように縮んでしまう。戻に戻すまで基礎練習の時間がかかったせいで、作品の復習時間が減ってしまいました。その時からダンスを上達するためサボらずに継続するのはとても大切なことがわかりました。多分調香もそうです。調香の経験が浅いですが、しかし、何日間精油を触れなければ香りの特徴が忘れてしまいます。

 

 次、踊りと調香は相乗効果があります。二つとも芸術な一面があり、ある人物や物語を表現するため調香し、その香りを嗅ぎならおどれば感受性は高まります。調香の過程は人物や物語に対する理解を深める過程です。

自分の経験ですが、ジョルジュ・ビゼーのオペラ「カルメン」の主人公カルメンを表現するためにどんな香りを使うのが相当悩みました。カルメンの身分や背景を考えて、決して貴族を象徴するローズの香りに相応しくない、知的なジャスミンでもない、南国のイメージを持つイランイランも違います。悩んで悩んだ結果、チュベローズは一番カルメンの性格に近いと思って使いました。

 

 チュベローズは花香の中でもっともセクシーといわれ、暗くなるほど芳香が強まり、艶やかで濃艶な扇情的な夜の花。イギリス18世紀、ヴィクトリア朝時代の花言葉は、「危険な喜び」、「なまめかしさ」ともいわれ、20世紀はじめのフランスでは、良家と高級娼婦の香りにははっきりとした違いがあり、家柄のいい娘たちは、バラやスミレの花の香りをほのかに漂わせるのが定番で、チュベローズの香が好きでお使えませんでした。チュベローズは、甘く優雅で官能的な香り、時代を超え、その催淫効果で世の男性陣を魅了し続けている媚薬なのです。チュベローズの畑を横切ると、我を忘れて愛し合ってしまう可能性があるから、夜更けに恋人同士での通行は禁止されていたという有名なエピソードがあるほど強い魔力を持っています。

 

 チュベローズのお陰で「カルメン」踊る時、開放感を見つけて舞台でドン・ホセを堂々に誘うようにできました。ドン・ホセの役をするパートナーもこの妖艶な香りを嗅ぎながら踊ると、今日のカルメンはいつもよりセクシーに見えると評判しました。